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フローリング保護のためにワックスを塗ったものの、「思ったより持たない」「ムラが気になる」と感じ、ワックスの上からコーティングできないか調べている方は多いです。
この記事では、結論と理由、剥離の流れ、DIY時の注意点、施工前に確認すべきポイントを整理します。
結論から言うと、フロアワックスを塗っている床に、そのままフロアコーティングを重ね塗りするのはできません。
コーティングは「床材そのもの」に密着して性能を発揮する設計が多く、ワックスが残った状態だと仕上がりや耐久面でリスクが高まるためです。
そのため一般的には、先にワックスを剥離して下地を整えてからコーティング施工を行います。
現場では「ワックスがあるか」だけでなく、床の状態を総合的に見ます。
たとえば、黒ずみが強い、ムラが多い、部分的にワックスが落ちて段差がある場合は、上からコーティングすると見た目が悪くなりやすいです。
逆に、ワックス成分がほとんど残っていないように見えても、目に見えない薄膜が残って密着不良になることもあります。
このため、ワックスの上からコーティングは理屈として避ける、という考え方が基本になります。
床の状態確認の例
ワックスの上からコーティングが難しい理由は、大きく分けて「密着」「見た目」「将来の劣化」の3点です。
ここを理解しておくと、剥離の必要性に納得しやすくなります。
ワックスは床表面に犠牲膜として乗っている状態です。ここに硬いコーティングを載せると、コーティング自体が床ではなくワックスにくっつく形になります。
ワックスは時間とともに摩耗・軟化・剥がれが起きやすいため、結果としてコーティングごとトラブルになる可能性があります。
見た目ではきれいに仕上がったように見えても、生活の摩擦や水拭きで差が出ることがあります。
ワックス面には、細かなホコリ、皮脂、洗剤成分、歩行汚れが溜まりやすいです。
その上からコーティングをすると、汚れの層を挟み込む形になり、黒ずみが固定化して取れなくなることがあります。
「せっかくコーティングするのに、見た目がきれいにならない」原因として多いポイントです。
ワックスは部屋全体で同じように減るわけではなく、動線・椅子周り・キッチン前などで摩耗差が出ます。
残っている部分と落ちている部分が混在した状態でコーティングすると、微妙なデコボコ、光沢ムラ、手触りの違いが出やすくなります。
さらに段差の角は摩擦を受けやすく、将来的な劣化の起点にもなりがちです。
ワックスの黒ずみ
「ワックスを剥がしてから」が原則でも、床の種類や過去の手入れ状況によって注意点が変わります。
最低限、次の3つは押さえておくと失敗を減らせます。
近年は「ワックスフリー」をうたうフローリングもあります。この場合、無理にワックスを重ねてしまうと、逆に汚れやムラの原因になることがあります。
床材の取扱説明書や、建築時の資料(品番・メーカー)を確認できるとベストです。
見た目だけだと判断が難しいため、次のような傾向を目安にします。
ただし、これらは確定診断ではありません。確実に判断したい場合は施工会社に現場確認を依頼するのが安全です。
家庭用でも、樹脂系・水性・油性などで落としやすさが変わります。
また、何度も塗り重ねていると剥離が大変になり、作業負担(時間・臭気・水分使用量)が増えます。
「いつ」「どんな製品を」「何回くらい」使ったか、わかる範囲でメモしておくと相談がスムーズです。
ワックス施工イメージ
剥離作業は「ワックスだけを落として、床材を傷めない」ことが目的です。
大まかな流れを知っておくと、業者に依頼する場合も説明が理解しやすくなります。
まず家具を移動し、巾木(はばき)や建具周りなどを養生します。
次に砂粒やゴミを除去します。
砂粒が残ると、洗浄時に擦れて細かな傷の原因になることがあります。
この段階が雑だと、剥離後の仕上がりに差が出ます。
剥離剤(ワックスを分解する薬剤)を使い、ワックス膜を浮かせて回収します。
その後は水分や薬剤分を丁寧にすすぎ、床表面に余計な成分が残らないようにします。
ここが不十分だと、後工程(コーティング)に影響しやすいです。
剥離後は十分に乾燥させ、必要に応じて細かな補修や下地調整を行います。
床の状態によっては「剥離だけで解決しない黒ずみ」や「既存傷」が見えてくる場合もあります。
そのうえで、コーティングに進める状態かを確認します。
ワックス剥離・洗浄イメージ
「自分で剥離してから、コーティングだけ頼みたい」と考える方もいますが、DIY剥離は失敗リスクが高めです。
特に次の点は注意してください。
剥離剤は強めの薬剤であることが多く、床材の表層や目地に影響する場合があります。
放置時間が長い、こすりすぎる、水分を入れすぎるなどで、白っぽくなる・変色する・表面が荒れるといったトラブルが起こり得ます。
床材の種類によっては、そもそも強い水分や薬剤が不向きなケースもあります。
見た目がきれいでも、薄いワックス膜が残っていると密着不良の原因になります。
特に壁際や家具跡、溝部は残りやすいです。
結果として「ワックスの上からコーティングした状態」に近づいてしまい、施工品質が読みにくくなります。
剥離剤は臭気が出る場合があります。
換気をしながら、手袋などの保護具を使い、子どもやペットが近づかない環境で作業する必要があります。
「少しだけ」のつもりでも、思ったより部屋に残ることがあります。
DIYでのワックス剥離イメージ
これから床を新しくする予定がある方は、最初から「ワックスを塗る前提」か「コーティングをする前提」かを決めておくと、二度手間を避けやすいです。
ワックスを塗ると、将来コーティングしたくなったときに剥離工程が必要になります。
剥離は家具移動も絡み、生活しながらだと負担が大きくなりがちです。
「最初からコーティングを検討しておけばよかった」となりやすい理由はここにあります。
床材によって推奨手入れは変わります。
ワックスフリー床か、過去の手入れがどうかで最適解も変わるため、まず床の仕様を確認し、次に施工会社へ相談する流れが現実的です。
無機質ガラスコーティングのEPCOATをご検討中の場合も、現状(ワックスの有無・床材状態)を見たうえで、剥離工程を含めた提案が可能です。
迷ったら専門業者に相談するのが確実です
ワックスの上からコーティングは基本的に不可で、先に剥離して下地を整えるのが一般的です。
理由は「密着不良」「汚れの閉じ込め」「段差・ムラ」など、仕上がりと将来トラブルに直結するためです。
施工前は「床がワックスフリーか」「ワックス残りの有無」「過去のワックス種類・回数」を確認すると判断しやすいです。
剥離は工程が多く、DIYは床材ダメージや落とし残しに注意が必要です。
新築・リフォーム時は、最初から方針を決めると二度手間を減らせます。
A1. 必要になるケースが多いです。
部分的な残りは段差やムラの原因になりやすく、密着面でもリスクが上がります。
A2. 市販コーティング剤には種類があり、床材との相性や下地条件で結果が変わります。
失敗時のリカバリーが難しいため、不安がある場合は専門業者へ相談するのが安全です。
A3. 基本的な掃除手順は同じです。
必ずしも全部は消えません。
ワックスの汚れなら改善する可能性がありますが、床材自体への染み込みや傷は残ることがあります。
A4. 可能な場合もありますが、下地(剥離後の床面)の責任範囲が分かれやすい点に注意が必要です。万一、仕上がり不良や密着トラブルが起きた際に「剥離の問題か」「施工の問題か」の切り分けが難しくなります。
また、業者を分けると工賃が高くつくこともあります。
このため、費用面・品質面の両方から、剥離~コーティングを一貫で依頼できる会社にまとめた方が進めやすいケースが多いです。
A5. 求める手入れ頻度、見た目、費用感、生活スタイルで変わります。
迷う場合は「床材仕様」と「現在の困りごと」を整理して相談すると決めやすいです。
フロアコーティングを検討されている場合、まずは床の状態確認と施工相談を行うのがおすすめです。
「床がワックスフリーなのかわからない」「剥離が必要か判断してほしい」「家具移動も含めて段取りを知りたい」など、状況を伺ったうえで進め方をご案内します。
無機質ガラスコーティング EPCOAT のご相談・お見積りは、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。
コチラの記事で『ワックスとフロアコーティングの違い』を紹介しているので参考にしてください。
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コチラの記事で『ワックスフリーのフローリングにワックスは不要なの?』を紹介しているので参考にしてください。
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