フロアコーティングには、有機系コーティングと無機系コーティングという大きく分けて2つの分類になることをご存知でしょうか。
有機物=ウレタン系素材を塗料としているのが有機系コーティング。
無機物=ガラス素材を塗料としているのが無機系コーティングです。
まずは、有機系コーティングには、どんな種類や特徴があるのか、詳しく見てみましょう。
■有機系コーティング
(1)高濃度ウレタンコーティング
高濃度ウレタンコーティングというとなじみのない名前ですが、いわゆる業務用ワックスのことです。
業務用ワックスといえば聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
小学校や中学校で、今日はワックスがけがあるから学校に入ってはいけませんという日が定期的にあったことを覚えている方もいるでしょう。
高濃度ウレタンコーティングの一番のメリットとしては他のコーティング剤と比べて圧倒的に安価 であるということ。
安価でお手軽ということで、学校や公共施設など、コーティングする面積が広い場合に多く使われています。
しかし、汚れやすく、汚れが落ちにくいうえにキズが付きやすい、また水拭きができないというデメリットもあります。
安価である反面、耐久性が低いため、だいたい2年程度がよいところです。それでも家庭用のワックスより耐久性は高いですね。
定期的な塗り直しが必要 となってくるので、長期的な視点で考えると安価とは言えない可能性がありますから、注意しましょう。
(2)水性ウレタンハードコーティング
水性ウレタンハードコーティングは、水性塗料を素材として利用しています。
耐性については、高濃度ウレタンコーティングに比べれば長持ちしますが、比較的短い方だと言えるでしょう。
この塗料の特徴は、汚れやすく、その上傷つきやすい ことです。
また、ついた汚れも落ちにくいことです。
表面が他のコーティングに比べて弱くなってしまいますので、傷が目立ってしまいます。
さらに塗料に水性塗料を使用しているため、水や薬品にも弱い 仕様になっていることも難点だと言えるでしょう。
すなわち、 この塗料によるコーティングは、水回りや部屋のフローリングには向いていないかもしれませんが、
廊下やウォークインクローゼットなど、水に濡れることが少ない、あるいは傷を付ける原因となる家具が少ない部分のフロアコーティングには向いていると言えるでしょう。
この塗料は、比較的耐性が低いので、塗り直しをすることがあると思います。その時に行う剥離作業は、4~7日も時間がかかってしまいます 。
その上、剥離作業は費用もかかりますから、これから20年30年と住まう持ち家の床をコーティングする際には、長期的にかかる費用 を計算して、慎重に検討したいですよね。
(3)シリコン配合ウレタンコーティング
シリコン配合ウレタンコーティングも、高濃度ウレタンコーティングなどと同じ有機系コーティングの一種です。
1水溶性シリコン配合ウレタン塗料を素材に使っており、5年程度の耐久性があるとされています。
有機系のコーティングなので、劣化や変色をしてしまう可能性はありますが、比較的長持ちする方だと言えるでしょう。
特徴は、汚れにくく、汚れが落ちやすいこと。また、耐薬品性もありますから、薬品や塗料を使う可能性のある部屋にも使用することができます。
さらに艶の調節を行うことができるのは大きなメリットです。あまり光りすぎるのはイヤ、という方は好みのツヤ感を伝えてカスタマイズしてもらうのがいいですね。。
ただし!塗り替えの際に行う剥離作業に、かなり高額のコストがかかってしまいます 。
あまりに高いと、種類によってはフローリングを張り替えてしまおうなどということにもなりかねません。そうなったらお得感は帳消しですよね。
また、シリコン配合ウレタンコーティングは、傷に強いわけではないので、長い目で見るとおすすめはできないですね。
(4)ウレタンハードコーティング
このコーティングは「耐久性が非常に高いのに、あまり普及していない」そんなコーティングです。
ウレタンハードコーティングは素材に2液性ウレタン塗料というものを使用しており、有機系コーティングの中で、最も耐久性が高いと言われています。
汚れにくく、汚れが落ちやすいという特徴もあり、耐久年数は10年程度といわれています。
原料価格も、同じ有機系コーティングのシリコン配合ウレタンコーティングやUVウレタンコーティングよりも安価ですから、かなりお得なように思えますね。
しかし、こんなに良いこと尽くしなのにも関わらず、ウレタンハードコーティングは一般的にあまり普及していません。不思議に思いませんか?
なぜかというと、このコーティングは施工が大変難しく、熟練の施工技術が必要 なのです。また、失敗した時にはリカバリーすることが出来ないのです。
また、床材の破損や塗り直しをするためにコーティングを剥離しようとしても、コーティングをしてから3年以上経過している部分については、補修ができないということがあげられます。
補修が不可能であるということは、床材が破損した時、フローリングの張り替えが必要となるということですよね?
つまり、原料価格は安価ですが、施工に技術を要するため施工工賃が他より高くなってしまったり、補修不可能な為、結果として早期に張替えることになるリスクがあります。
上記のデメリットを踏まえて、よくご検討いただきたいですね。
(5)UVウレタンコーティング
UVウレタンコーティングは、ウレタンハードコーティングと同じくらいの耐久性をもち、その耐久年数も10年程度といわれています。
しかし、デメリットが多いコーティング剤でもあるのです。
大きなデメリットとしては、UVという名前から来るイメージとは真逆でUV(紫外線)に弱く、日の良く当たる部分がひび割れを起こしてしまうという特徴があるのです。
UVウレタンコーティングを日当たりのよい部屋に使う場合は、窓ガラスのUVカットフィルム施工と併せて施工する必要があります。
また、最大のデメリットは艶の調節ができず、しかも、ギラギラとした強い光沢 であるということ。
ただ、ピカピカツヤツヤを好む方にとっては、むしろ大きなメリットです。
また、経過年数が3年以上の場合、剥離ができないという特徴も持っており、塗り直しができません。
そんなUVウレタンコーティングですから、商業用の店舗などといった10年程度で改装することを前提とした場所や、装飾を重視 するお部屋であれば、最適だと思われます。
以上のように、有機系コーティングは実に種類が様々で、それぞれ一長一短があります。
コストや、比較的施工しやすいという理由で取り扱う業者が多いこともあり、初心者にとっては導入しやすいのですが、その反面、耐久性がそれほど長期ではなかったり、補修がきかなかったりします。
建て替えを先送りするための一時的なリフォームや、商業施設、店舗などでしたら、申し分ないですね!
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