ペットと暮らすのはとても幸せで、楽しいこと、うれしいことがたくさんあります。
しかしその一方、ペットと暮らすのは簡単なことではなく、さまざまな問題が付きまとってしまうもの。
たくさんの笑顔をくれるペットとの共同生活ですから、きちんとペットに配慮をして、より楽しいものにしたいですね。
いくつかの重要なポイントをおさえておかなければ、思わぬ結果をもたらしてしまうかもしれません……。
今回は、特にお住まいを新築し、新しい環境に移り住む方のために、ペットと楽しく暮らす上で注意してあげたいポイントを、家の外、室内に分けて考えてみたいと思います。
家の外での配慮
新居に引越し。ご家族にとっては、新しい環境や新しい家は喜ばしいことこの上ないもの。ワクワクとさまざまな期待に胸を膨らませているのではないでしょうか。
でも、ペットにとっては多少なりともストレスを伴うと言われているのが引越しです。
これまでとても良い子だったのに、引越しをきっかけに次々と問題行動を起こし始めた、、、などという話も聞かれますね。
そんなペットのストレスを一番軽減するのはお散歩。特に犬を飼っている人にとって、お散歩はライフスタイルにしっかり組み込まれた重要なイベントです。
引っ越し前後は特に構ってもらえず犬もストレスが溜まりに溜まっていることでしょうから、ストレス発散や運動不足の解決に、お散歩タイムは最も大切です。
まず、新居周辺の散歩コースについて、引越し前にきちんと確認しておくことが不可欠になってきますね。
不慣れな土地では、安全に散歩できるルートを見つけるのは最優先です。散歩のコースによっては思わぬ事故やトラブルを引き起こしかねないですよね。
以下で詳しく説明していきましょう。
まず注意しておきたいのは、地図と実際の道路の違いについてです。
実際に歩いてみないとわからないこととして、まず挙げられるのは、道の高低差です。
歩いてみたら意外と坂道の勾配がきつくて、毎日の散歩に負担を感じるようになっては困りますよね。
また、住宅街を歩く場合は、散歩コース上の住宅の住人とペットとの相性、ペット同士の相性もあります。
ただでさえペットはトラブルの原因になりうるのに、散歩がきっかけでご近所トラブルが引き起こされるという状況だけは避けたいものです。
引っ越して最初の一か月くらいはご近所散策を兼ねて歩き回り、散歩の予備ルートを幾つも用意しておいたり、時間帯に工夫してトラブル回避したいものです。
次に気を付けたいのは、散歩コースの交通量です。
車が多く行きかう道路などでは、ペットと車のトラブルに巻き込まれてしまう可能性も高くなってしまいます。
ペットは予測不能な動きをすることがありますので、安全な道を選びましょう。
車に限らず、自転車とペットの出会い頭の衝突事故も、実は大変多いようです。人間と自転車であれば大きな事故に至らないとしても、小さなペットと自転車の衝突は、思いも寄らない大ケガになる可能性も。
特に夜間の散歩は、飼い主よりも前を犬が歩く場合には、通勤通学の帰りに家路へと急ぐ自転車との衝突が多く散見されます。
こういった場合、せっかく歩道を散歩していても事故が起こり得るので、時間帯による交通量の違いも把握して、昼夜で散歩ルートを変えるなどの工夫が必要ですね。
また、自転車も無灯火で、こちらも無灯火では、事故の可能性が高くなるのも当たり前ですよね。
夜間の散歩対策としては、ペットの首輪にLEDライトや蛍光チャームなどを装着するのもよいでしょう。
遠くからでもピカッと光って見えることで、車や自転車の運転者に警告を促すことができますね。
専用のグッズがペットショップで売っていますが、これが結構お高いのです。
100円均一のグッズを組み合わせるなど一手間加えればペット用のライトになりますから、いろいろと探してみてはいかがでしょうか。
家の中での配慮
次は、ペットと共同生活を営む上で、家の中に潜む危険性についてご説明していきたいと思います。
室内はあくまで人間が暮らすために設計されたスペースですよね?
下手をするとペットにとって思わぬ危険となってしまう可能性があります。
新居購入の際には、どうしても人間優先になってしまいますが、入居前に、ペットの視点で家の中をチェックしておきたいですね。
以下に、主たる危険個所を挙げていきたいと思います。
<玄関>
玄関を開けた時にペットが飛び出してしまう危険があります。
また、引っ越し時期にはご主人にいつものように構ってもらえず、愛情不足になったり、運動不足でイライラする犬が多いようです。
ご主人が外出から帰ってきた時に、嬉しさのあまり勢いよく走ってきて、滑って止まり切れずに玄関に激突したり、開閉するドアに挟まれたりという事故も想定されますね。
引っ越し時期は、いつもよりストレスフルで情緒が不安定であることも考えてあげたいものです。
マンションの間取りで最も多いタイプのものは、南北に長く、北側に玄関があって南側にリビングを配置したプランです。
どうしても廊下が長くなっているので、ペットが思い切り走って加速がついて衝突してケガをしたり、脱臼するケースも多いようですね。
対策としては、滑り止めになるような廊下用のマットを敷くことや、入居前にフロアコーティングを施工するなどがあります。
マットは老朽化しますから、年に何度も買い替えることを考えると、思い切ってフロアコーティングを施工してしまったほうがリーズナブルかもしれませんね。
滑りにくくなって、トイレの失敗の始末もグッと楽になり、爪傷も防げるという一石三鳥です。おすすめのコーティングには、アンモニアにも強く、劣化しない高耐久性の無機質ガラスコーティングEPCOATなどがあります。
<キッチン>
ネギ類やニンニクなど、ペットにとって中毒を起こす食材や、火気、刃物などがあり、大変危険です。
引っ越しではたくさんの食器を移動するため、うっかり落として割れてしまうことも多いでしょう。
破片の取り残しが、誤飲を招いたり、思わぬ大怪我につなあることもありますから、よく注意してあげたいものですね。
また、食いしん坊のペットは体を高く伸ばしてコンロやシンクに手を掛けることも。うっかりとコンロの火力調整をしてしまうことなどもあり得ます。
火力が強まり吹きこぼれたりすればペットが火傷することもありますよね。特に揚げ物の最中なども、ペットから目を話さないようにしたいものです。
ペットもやんちゃな子供のうちは、人間の赤ちゃんと同様に、ペットガードなどを使ってキッチンに入れないような工夫をするのも一つです。
<浴室>
シャンプー類や毒性の強い洗剤などを舐めてしまったり、ペットがおぼれてしまう危険があります。
そういったものはペットの手の届かないところに置くようにしたいですね。
<階段>
犬などの場合、階段を踏み外してけがをしてしまう場合があります。
<バルコニー>
バルコニーからペットが転落してしまう可能性があります。物心つかない赤ちゃんや子供の対策同様に、踏み台になるもの、飛び移れるものなどを手すりの近くに置かないようにしてください。
<庭>
チューリップやアジサイなどがペットにとって毒となってしまう植物だということはご存知でしょうか。
猫や犬などのペットは、毛づくろいなどで知らぬ間に自分の毛を食べてしまうもの。ある程度胃の中に溜まってくると違和感をもち、自分からすすんで葉っぱを食べて、葉っぱと胃の中の毛を一緒に吐き出そうとする習性があります。
そういうときに、ちょうどよい植物がないと、チューリップやアジサイなどといった危険な植物を食べてしまう可能性があるんです。
こううった事故は未然に防ぎたいものですよね?
人間にとっては美しく感じられて、全く問題のない植物でも、ペットにとって危険であったり、毒であったりすることもあるのです。
きちんとポイントを押さえてペットの安全を守りましょう。
いかがでしたか?新年を新居でとお考えの方にとっては、今まさに一息ついて住宅の周辺や家の中をチェックするタイミングではないでしょうか?
この機会に愛するペットの視点になって、もういちど家の内外を確認してみてくださいネ。
みなさんの新生活、ペットと楽しく過ごすことが出来ますように!